コラム

BA研究会(アグリビジネス)開催報告(2015/3/11)

 

ビジネスアライアンス研究会 アグリビジネスを開催しました!

KSPでは【協業による新事業の創造】をテーマにビジネスアライアンス研究会を開催しています。新事業、新分野進出をお考えの事業会社の方が対象で、毎回40名程度のご参加を頂いており、参加者は大手中堅メーカー事業開発50%、中小ベンチャー経営者50%といったイメージです。

今回は「アグリビジネス~野菜を超えた価値提供モデル」をテーマとして、2015年3月11日(水)16時~19時で開催しました。

 

今回の企画を検討するなかで、農水の6次化ファンドの担当者やアグリ ベンチャーの経営者から話をお聞きしていると、野菜の生産や販売で 急成長している企業は非常に少ないことがわかりました。植物工場に関する農業資材、システム分野もほぼ同様の状況だと 思います。

また、一般的に6次化とは、大規模栽培、食品加工、飲食サービスなど既存サービスの組合せが多く、イノベーションと呼べるようなモデルは少ないと言わざるをえません。【アグリビジネス】は成長市場と言われているにも関わらず、そのイメージと実体が まだかけ離れているように感じました。

上記のような状況の中で【野菜を超えた価値提供モデル】を今回のテーマにし、その萌芽になるようなベンチャー企業3社にプレゼン頂きました。

 

 

1.無農薬・無化学肥料栽培を通じた収益性の高い農業の実現 (株)日本情報化農業研究所 取締役 竹林 陽一氏

理系の修士、博士が集まって立ち上げたアグリベンチャーです。農業栽培の実績は9年に及び、カンと経験にもとづく農業を理論体系化して自ら実践しています。規制や外部環境がようやく整いつつあるということで、これから耕作地の規模拡大を目指していきます。現在、事業拡大のための資金調達を行っているとのことです。

最近、現代ビジネスから創業の経緯がまとまった記事が出ていますので、ご覧ください。

現代ビジネス EPOCH MAKERS 2020 「理系で鍛えた技術を持って、農業における生産と消費の課題を解決したい」

 

 

 

2.都市と農業をつなぐ (株)アグリメディア 代表取締役社長 諸藤 貴志氏

都市部の未利用農地を借受け、サービス付の農場として貸し出す「シェア畑」が同社の主力事業。農地転貸には複数の法規制がかかっており、事業推進には法律に精通していることが実は重要とのこと。 諸藤社長は住友不動産で10年の開発経験をもとに、本事業をたちあげ、現在は34箇所のシェア畑を運営中。

市民農園という、一見非常に参入障壁の低いビジネスだけに、後発参入組として、関係法令の理解や自治体の認可、農業委員会への説明といったベンチャーでは見過しがちな部分を非常に丁寧にやってきた印象を持ちました。また、アグリビジネスとみられますが、実は農地を使ったサービス業で、ベンチマークしたのはフィットネス業界とのことです。

現在は消費者向けのサービスを展開していますが、今週「草刈くん」という地主向け農地維持サービスをスタートさせました。自社での野菜栽培を目指すのではなく、農業市場でも貸手と借手のマッチングビジネスを構想されているようです。

月8000円の農業体験。みなさんもいかがでしょうか。

 

 

 

 

3.OFFICE DE YASAI (株)KOMPEITO 代表取締役 川岸 亮造 氏

オフィスに設置した小型冷蔵庫に、週2回ひとくち野菜 を届ける同社サービスのユーザーはすでに200社以上。2014年11月にはキューピーから5000万円を調達し、成長を加速させています。 オフィス×食×健康という顧客接点を活かした今後の成長戦略についてプレゼンしてもらいました。

創業当初から農業分野でのビジネスを目指していましたが、最初は野菜を直接消費者に届けるネット販売をやっていたとのこと。しかし、「オイシックス」「らでぃっしゅぼーや」といった大手があるなかで、比較的単価の安い野菜を販売しても輸送コストがかかり、利益が出ない・・といったなかで、人の集まる場所にまとめて届ければ相対的に輸送コストは下がるはず、というところで現在のビジネスモデルに行きついたようです。

現在は首都圏を中心に3か所の配送所を持ち、そこから自転車で日々配送しているとのこと。将来的には、食品、嗜好品、サービスなどのオフィスでの顧客接点を活かした、様々なサービスを提案していきたいとのことです。

ユーザーは基本料金(会社負担)+個人負担もしくは、100%会社負担の2つの料金体系を選べるようです。KSP館内でも揚げ物中心のお弁当が多いのですが、野菜を手軽にとれるこういったサービスは受けるのではないかと思います。

 

 

 

3名のプレゼンテーションの後、参加者の自己紹介を行って頂き、立食形式の交流会でも活発な交流が行われました。

 

ビジネスアライアンス研究会は、今年度はこれで全てのプログラムが終了しました。

次回は、2015年6月のキックオフ交流会の予定です。来年度も更に面白い企画を考えていければと思います。