ビジネスアライアンス研究会

B2Bマーケティング実践講座「導入期を迎えた触覚デバイス市場」開催報告

KSPでは「協業による新事業の創出」を目的としたビジネスアライアンス研究会を定期的に開催しています。

今年度は、新規事業、新商品開発を担当している方を対象として、これからのBtoBビジネスの価値創出および市場創出の視点や進め方を研究する「B2Bマーケティング実践講座」を企画しました。

第1回目となる今回は、顧客の「未来」課題の見出し方 ~導入期を迎えた触覚デバイス市場~ と題して開催しました。

受講生は、16社 22名で、ほとんどが大企業の新規事業担当の方でした。

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最近、話題の触覚デバイスですが、日本電産の永守社長がIRで触覚デバイスを今後の収益の柱に育てるという発言が報道されて以降、一気に注目が集まった感があります。

そんな中、触覚デバイス用アクチュエータの開発を長年続けてきた 株式会社青電舎 権藤社長に事例企業としてはプレゼンをお願いしました。

今回の講座の狙いとしては以下のようなことを想定しています。

<狙い>

顧客自体が気づいていない将来の課題に対する解決策を提供するための着眼点、問題意識を探る。

実践するための仮説構築プロセス、需要を確信したエピソード

1、なぜその商品・サービスを開発するに至ったか
・何を課題として捉えたのか
・なぜ、それに気付いたのか

2、市場調査の必要性
・市場での受容性を市場調査で確かめたか
・どのような市場調査が有効なのか

 

プレゼンの冒頭で、権藤社長から

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「ベンチャーを創業して、一般には企業の生存率は、設立後5年で15%、設立後10年生き残る割合は全体の6%と言われている。自分自身も創業当時、マザーズに上場し話題の経営者の話を色々と聞いて勉強したが、現在その会社は倒産してしまっている。」

「青電舎も一時的には注目されるかも知れないが、今後成長する保証もないし、企業としては生き残れるかどうかはいつも不安を抱えている。」

「青電舎では、創業当時からどうしたら技術を守れるかを考え抜いて、権利範囲を広くとるための様々な実験を繰り返し、特許の出願を行ってきた。また、出願は国内だけでは意味が無く、費用が許す限り多くの国で出願するようにしてきた。特許に関する基本的な考え方は前職のオリンパスでの経験が活きている。」

と、ベンチャー企業を継続企業として経営していくことの難しさを話していました。

その後、青電舎の技術や事業の紹介、HAPTIC技術とはどんなものなのか、HAPTIC技術がブレイクした背景などについてお話頂きました。

また、事業立ち上げ初期の苦労話として、国内の全スマホメーカーに提案にいったが、どこも採用してくれなかったこと。いち早く海外メーカー(Apple)が採用している事実を指摘した。

 

2015年8月には半導体商社である菱洋エレクトロ(東証一部)と業務資本提携を行い、現在は同社が国内総代理店となり、営業支援を行っています。(菱洋エレクトロのIR) 現在は車載分野を中心に引き合いが多数あり、事業化を進めているとのことでした。(ちなみに、青電社と菱洋エレクトロは、KSPが仲介者としてマッチングさせて頂きました。)

最後に、触覚デバイスというだけに、触らないとどんなものかわからないので、実物を皆さんに体験してもらいました。

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↑写真ではものが移っていませんが、数種類のデモ用キットを触って頂いています。

 

触覚デバイスは、フラットサーフェスのタッチパネルや静電スイッチの普及に併せて今後、用途が拡大していく技術です。

UIのデザイン的な自由度は向上したが、さわり心地、操作感などは、従来のメカニカルスイッチにはまだ追いついていないと言われています。

今後、その溝を埋めるために製品コンセプトにマッチした、操作感の制御、デザインといった分野がより重要になっていくと感じました。

 

セミナー終了後、恒例の参加者の自己紹介を行ったあとは、20:30過ぎまで懇親会でざっくばらんに交流して頂きました。

 

このセミナー次回は以下の内容で準備しています。ご興味あればお問い合わせください。

(E-mail:k-forum@ksp.or.jp

第2回 新たな売り方モデルづくり ~プラットフォームビジネス成功の鍵~

日 時 2015年12月10日(木)17:00~18:30
場 所 KSP西棟7階 701会議室

ゲスト ㈱ ipoca 代表取締役 一之瀬 卓 氏
商業施設向けスマホ OtoOサービス「NEARLY」の開発・販売
http://www.ipoca.jp/