ビジネスアライアンス研究会

ビジネスアライアンス研究会  つくば産総研 ミニマルファブ見学会

ビジネスアライアンスの初めての企画として、見学会を開催しました。

産総研のベンチャー支援制度やMEMS共同研究開発、半導体業界で注目されているミニマルファブの説明をお聞きし、ミニマルファブの試作ラインを見学ました。終了後は参加者及び産総研関係者との交流会を開催しました。会員企業、ゲストあわせて、19社、32名の方々に参加頂きました。

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日時:2013年7月30日(火)
場所:産業技術総合研究所(茨城県つくば市)主催:(株)ケイエスピー
協力:(独)産業技術総合研究所、(株)つくば研究支援センター
後援:(一社)日本半導体ベンチャー協会13:00

13:10~13:30 「産総研ベンチャー制度の紹介」

産業技術総合研究所 ベンチャー開発部 ベンチャー支援室 沼山 政彦 氏

13:30~14:30 「圧電MEMSデバイスの共同研究開発」

産業技術総合研究所 集積マイクロシステム研究センター ライフインターフェース研究チーム 小林 健 氏

14:40~17:00 「ミニマルファブ構想説明、デモルーム見学」

産業技術総合研究所 ナノエレクトロニクス研究部門 ミニマルシステムグループ長 原 史朗 氏

17:15~19:00 交流会(厚生センター2階レストラン)

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今回は、半導体の新しいトレンドとして注目されている「ミニマルファブ」の試作ライン見学をメインにした見学会を企画しました。

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産総研の受付前で現地集合です。

事務局も初めての場所なので、みなさん迷わずに来れるか若干の不安がありましたが、産総研ベンチャー支援室の皆様のご協力によりスムーズに受付ができました。

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大きな遅れもなく皆さん無事にセミナー会場に集合できました。

まずは、イントロダクションとして、産総研のベンチャー支援制度について、ベンチャー支援室の沼山さんからご紹介を頂きました。

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ここ数年、マッチングに関してはご一緒させて頂くことが多く、今年は共同でマッチングイベントを企画しています。(11月29日 産総研お台場にて)

最近では、面白い会社がいくつか立ち上がっているとのことで、3社ほどの会社を具体的にご紹介頂きました。

株式会社SCHAFT
二足歩行ロボットを開発しているベンチャーです。
プロトタイプのロボットはかなりイケてます。期待の企業ではないでしょうか。

行動ラボ株式会社
写真から屋内の3次元画像を高速、高精度にモデリングする技術をもっているようです。
屋内位置情報サービス事業を狙っているそうです。

サイトセンシング株式会社
顔認識技術をもとに「笑顔」を動画から定量的に解析するシステムを開発しています。
マーケティングソリューションに仕立てているところがミソのようです。
従業員やお客様の笑顔と、来店数、売上の関係は非常に興味あるところです。

その後、集積マイクロシステム研究センターの小林先生をお招きして、MEMS開発に関するお話をお聞きしました。

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小林先生には、KSPの投資先企業である(株)グローバルヘルスがMEMS超音波プローブの研究開発でご指導を頂いています。

産総研のMEMSデバイスに関する共同研究の状況について、具体的なデバイスの例を示しながらお話頂きました。

後半、休憩をいれて、今回のメインであるミニマルファブについて、ミニマルシステムグループ長 原先生からお話を頂きました。

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原先生は、研究者らしからぬ非常に熱い口調で、なぜミニマルファブが必要なのか、なぜメガファブの1000分の1を目指すのかについてお話を頂きました。

今回、半導体業界の関係者の方が、多かったのですが、皆さん最初は「ほんとかな」という感じでしたが、お話が進むにつれ、「そういうのもありだな」と変わっていきました。

1時間ほどの説明を頂いた後、実際の装置を用いて加工デモを見せてもらいました。

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カッコよくデザインされた小さな半導体製造装置が、整然と並んでいる様は壮観です。

デザインやサイズ、共通搬送機構など、どうすれば安く、省エネにクリーン環境を実現できるかを、よく考えられたシステムになっており、みなさん感心されていました。

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これが実際に加工するハーフインチのウェハで、シリコンだけでなく、サファイヤ、SiCなども可能だそうです。大きさは一円玉ぐらいでしょうか。

1個づつケースに入れてプロセスを繰り返し、製造していきます。

このプロジェクトは産総研が主催する、ファブシステム研究会が母体になっており、そのうちの中小装置メーカー数十社が具体的な装置、プロセス開発を行うために、ミニマルファブ技術研究組合を設立しています。各企業が組合に出向して、装置の開発にあたっているとのことです。

ちなみに、装置の操作パネルのデザインには、ビジネスアライアンス研究会の会員である、フェノメナエンターテインメント(株)さんが関わっているとのことでした。

次回のセミコンでは、そのあたりのデザインも見もののようです・・・

見学会は予定の時間を越えて進められていましたが、会場を移しての交流会となりました。

交流会には、原先生、組合の久保内専務理事もご参加頂き、最後まで参加者の方と交流をして頂きました。

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交流会で参加者の方とお話をしている中では

「予想以上に装置の完成度が高かった」「原先生のミニマルファブへの愛情やこだわりが感じられた」「できることをするのではなく、こだわった仕事をするべきと思った」「装置を購入して試作サービスを検討してみたい」「開発中のデバイスを試作してみたい」

などなど、技術的なこと以外にも、ニュービジネスとしてのミニマル試作サービスや、原先生へのプロジェクトにかける姿勢など、様々なところで学ばせていただく機会となりました。原先生、関係者のみなさま、どうもありがとうございました!!まったく新しいコンセプトなので、今までの膨大な設計資産があるという会社よりも、半導体利用企業やベンチャーのほうが取り組みやすいのかもしれません。実際に事業化するときも、プロセス、IPなども設計資産は全くの新規開発になるため、基本機能はリファレンスとなるようなものを安価に用意して、設計、プロセス開発サービスを併せて提供していくといったことが必要なのではないかと思いました。そして、個人的にはミニマルファブの試作拠点が、KSPの中にできればいいなあと感じました。ミニマルファブについては、今後も継続的にウォッチして行こうと思います。